身体の浮腫みが気になる
手足の冷えや肩や腰の痛み
気温が低下す手足の冷えや肩や腰の痛み
を訴える人は多く、秋から冬に身体の不調を訴える人は多いです。
普段私たちが身体の不調を感じたとき、自分で患部を揉んだりさすったり、エステサロンでリンパマッサージをして貰うなど、自分に合った方法で体の不調を改善している事でしょう。
ですが、このリンパマッサージは医学的根拠がないのでは?という声も上がっているのは事実です。
マッサージをしても痛みが改善されない、浮腫みもなかなか改善しないという声があることから、医学的根拠がないのではという疑問につながっても不思議ではありません。
では本当にリンパマッサージは効果がないのでしょうか?
リンパマッサージは本当に効果があるの?
まず「リンパマッサージ」と「リンパドレナージ」という2つの言葉があります。
こちらは一見すると違うように思えますが、この2つは同じ施術方法を行います。
ではなぜこの2つの言葉が存在するのでしょうか。
〇ドレナージとは排出をする
まずドレナージとは排出をするという事です。
リンパの流れに沿ってマッサージを行い老廃物の排出を促していきます。
しかし、ドレナージという言葉そのものが日本人にはあまり馴染みがありません。
そこでマッサージという言葉に置き換え、誰でもわかるように印象付けたことから始まりです。
つまりどちらもリンパの流れに沿ってマッサージを行っていきます。
リンパ液は静脈に沿うように流れていますが、リンパには心臓のようにポンプを押すと流れるという機能は備わっていません。
そのため非常にデリケートで、ストレスや睡眠不足、疲労や寒さに運動不足や食事の栄養バランスの乱れですぐに流れが滞ってしまうのです。
この流れを正常に保つために外部から刺激を与えて流れを改善することが症状の回復の近道と言われています。
〇リンパマッサージの歴史
実はリンパマッサージの歴史も古く、1930年代のフランスでデンマーク出身の博士によって考案されたのが起源と言われています。
博士が担当していた患者さんの首やのどのリンパが腫れていたところ、マッサージを試みたらこの症状が改善されたことがきっかけです。
つまりリンパマッサージは医療現場で誕生したことになります。
その後1936年にフランスで開催された美容と健康の博覧会で、リンパドレナージュは浮腫みやセルライトに対する効果を発表する場面があり、これをきっかけにリンパドレナージは美容業界でも広く知られるようになりました。
現在は医療用のリンパドレナージはヨーロッパを中心にリンパ浮腫の治療を目的として幅広く患者さんへ提供しています。
ドイツでは早くも医療保険適用も認められています。
日本でもこのリンパドレナージは医療現場で採用されており、主に抗がん剤治療や放射線治療の副作用として発症するリンパ浮腫の症状を緩和させるためにこのリンパドレナージを行う医療現場は増えていっています。
〇リンパドレナージを行うメリット
リンパドレナージを行うとたくさんのメリットがあります。
まずリンパの流れが滞ってしまうと、身体の中に余分な老廃物や水分が正常に排出できなくなってしまいます。
これによって免疫力が低下してしまい、風邪などの病気にかかりやすくいなってしまいます。
他にもリンパの流れが悪いと肌荒れや脚の浮腫みを引き起こすなど美容や健康面であまり良くはありません。
リンパマッサージを行うとリンパの流れが改善し、デトックス効果やダイエット効果、アンチエイジング効果が期待されるという事です。
◆アルブミンの働き
リンパ液にはアルブミンという疲労物質を取り除く成分が含まれていますが、リンパの流れが悪いとアルブミンの働きが悪くなってしまい、疲労物質が溜まって疲れやすくなるのです。
実際プロのアスリートの中には疲労がたまると思うようなパフォーマンスが出来ないという事で、積極的にリンパマッサージを取り入れている選手もいます。
◆リンパマッサージによるダイエット効果
では、女性なら誰でも気になるダイエット効果、本当にあるのでしょうか?実は現在医学的根拠が証明されているものはリンパ浮腫を治す事であり、リンパマッサージによるダイエット効果というのは医学的根拠はありません。
過去に出産をした患者さんが長時間リンパマッサージを行ったところ炎症が起こってしまったという事例はあります。
しかし、エステ業界ではマッサージを行ったことでダイエットに成功をしたという人も居ます。
医学的根拠はないものの実際に成功をしている人も居るという事で、長時間のマッサージではなく短時間でゆっくりとしたマッサージを行うといいかもしれません。
現在の日本では保険適用に
ダイエットなど美容目的ではなく、リンパ浮腫の症状を緩和するために最近このリンパ浮腫患者さんに対するマッサージが保険適用になりました。
医療現場ではその効果が証明されていても、美容業界ではまだまだ難しいと言ったところでしょうか。
マッサージをする際は、強く早く乱暴にやるのではなく、オイルを使用して肌を滑らせるようにし、基本は肌にさすっている感覚が伝わる程度の圧で優しく丁寧に行うことがポイントになります。